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傅家の美学を受け継ぎ、古人の筆法に精通する。
傅益瑶(1947年-)は、故大師傅抱石の最愛の娘である。幼少の頃より、張大千、郭沫若、林散之、林風眠など文化・芸術界の重鎮たちと深い交友関係を持つ。1979年、中国の経済改革の背景の下、中国の指導者・鄧小平の承認を受けた初の日本派遣留学生となり、平山郁夫や塩井俊雄に師事し、青山三男の指導も受けた。彼女は日本および世界の芸術界で高い評価を受け、国連で個展を開催した経験を持ち、また、日本最高の芸術賞である「琳花芸術奨励賞」を受賞した唯一の中国人芸術家である。2016年には、高く評価される「中国光輝賞」を受賞。NHKの番組に幾度も招かれ、NHKは彼女の歴史叙事画《仏教東伝》に関するドキュメンタリーを制作し、非常に高い視聴率を記録した。
傅益瑶の主な絵画テーマには、寺院壁画、日本の祭り絵、「詩意」画、そして父親の独特な撒矾技法に着想を得た雪景・雨景画が含まれる。彼女は父の筆法を受け継ぎつつ、それを模倣しながら独自の発展を遂げた。彼女の作品は多くの日本の寺院や神社に所蔵され、また、国立美術館や国連事務総長コフィ・アナンをはじめとする公共・個人コレクターにも収蔵されている。彼女の民間祭り絵シリーズは2020年東京オリンピックの文化支援プロジェクトに選ばれ、大型寺院壁画は日本皇室や世界遺産である比叡山延暦寺、京都三十三間堂、京都三千院、横浜延満寺、長野県龍頭院などの重要な寺院に収蔵された。代表作には、《仏教東伝》、《比叡山延暦寺》、《三千院四季》などがある。
彼女の作品は、壮大で荘厳かつ情熱的でありながら、繊細なコントロールと哲学的な洞察に満ちている。傅益瑶は国際的に高く評価される女性画家であり、崇高さと精緻さを兼ね備えた芸術的成果を持つ。彼女の作品には、型にとらわれない精神と内に秘めた謙虚さが共存している。