特売で黄君璧を見つけた?葉国新博士が絵画の鑑定について語る

台北市内湖の再生家具展で開催された年末特売で、ある「黄君璧」の絵画が、「古物鑑定家」によって9万9千元で落札され、「黄君璧のサインがあれば本物だと確認できる」と主張されました。これに対し、師範大学美術学部の助教授であり、イギリスの芸術鑑定学博士である葉国新は、書画の真偽鑑定は非常に複雑であり、写真やサインだけで真偽を判断するのは厳密ではないと述べています。
葉国新は、芸術鑑定は実際には科学的、論理的、体系的な複雑な作業であり、書画家が活動していた時代や地域、流派のスタイル、さらには個々の時期における筆致、墨の使い方、色の塗り方、美学理念、落款の書法、印章、款識の内容、使用された素材、さらには印泥の色成分、額装など、あらゆる要素を総合的に調査し、鑑定手順を確立する必要があると述べています。これにより、確実な証拠に基づいて分析を行い、芸術作品の真偽や品質を判断することができるのです。
黄君璧は美術史上、渡海三家の一人として名高い大師であり、伝統的な絵画技術が深く、南北宗の長所を兼ね備え、さらに西洋の影響を受けて陰陽、向背、素描写生の要素を取り入れました。後期には滝や雲海を描いた山水画で名を馳せましたが、初期の宋元風の花鳥写生や山水の模写(特に清四僧石溪風の模写は張大千も見て自嘆するほどの出来栄え)、中期から後期の雄獅子を描いた作品は、台湾と中国のコレクターが追い求める対象となっています。
黄君璧の偽物は、主に台湾、中国広州、香港などで製造されています。しかし、彼の絵画スタイル、落款の形式、印章や名前、使用された基底素材は、異なる創作時期によって大きく変化します。これにより、偽物との違いは明確であり、専門家による鑑定であれば、偽物と本物の判別は難しくないと言えます。
(自由時報【記者 凌美雪/台北報道】)
故黄君璧の山水画は最終的に9万9千元で落札されました。(記者 周彥妤撮影)
元の記事出典: (本文タイトルは元記事タイトルではありません) 「黄君璧を安く手に入れた?」専門家:「サインだけで真偽を判断するのは早計」
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